Gum bichromate print

今回使用した松涛美術館所蔵の野島康三のオリジナルネガは、ブローニフィルムで撮影されたもの。ネガケースには、1958年10月の日付、フィルムはネオパンSS、使用カメラはローライフレックスと記載がある。フィルムには、人物部分をトリミングした手札サイズの白黒写真が添えられており、それにさらにトリミングを指示する枠が描きこまれている。

野島 康三(のじま やすぞう 1889年2月12日-1964年8月14日)は、日本の戦前期を代表する写真家のひとり。美術に対する積極的なディレッタントとしても有名。

写真作品は、初期のピクトリアリスムの絵画的な作品から、当時の流行に合わせてストレートな表現に移行した。ピクトリアスムの頃のポートレート等が現在も評価されている。